積ん読崩しの日々

ミステリー・SF・ホラーを中心に

外国の作家

リース・ボウエン『貧乏お嬢さま、メイドになる』(コージーブックス)

たまにコージーミステリーを読みたくなる。今回は〈英国王妃の事件ファイル〉シリーズの第1巻。日本でも現在17巻まで翻訳されている人気シリーズとなっている。 コージーミステリーの中でも上位に来る面白さ。主人公が短絡的に行動することで状況が悪くなり…

サミュエル・アウグスト・ドゥーセ『スミルノ博士の日記』(中公文庫)

ドゥーセの『スミルノ博士の日記』を読了。かつて『世界推理小説大系』(東都書房)の第5巻として出たものを復刊、文庫化したものであるが、単なる復刊ではなく、当時の翻訳の底本として使われたドイツ語版と原書のスウェーデン語版を比較し、原書から省略され…

アンデシュ・デ・ラ・モッツ『山の王 (上・下)』(扶桑社ミステリー)

アンデシュ・デ・ラ・モッツの『山の王』を読了。北欧の警察小説は何作か読んできたが、上下巻にもかかわらずトップクラスの読みやすさであった。主人公のアスカーや犯人(山の王)を含め、何人かの視点でストーリーが展開する。主人公視点では警察小説の、犯…

ローレンス・ブロック『エイレングラフ弁護士の事件簿』(文春文庫)

先月出たばかりのローレンス・ブロックの短篇集『エイレングラフ弁護士の事件簿』を読む。 どんな被告人も無罪にしてしまうエイレングラフ弁護士が活躍する短篇集。どんな被告人も、ということはつまりそれが真犯人であろうとも、ということだ。 軽やかな読…