積ん読崩しの日々

ミステリー・SF・ホラーを中心に

2024-01-01から1年間の記事一覧

リース・ボウエン『貧乏お嬢さま、メイドになる』(コージーブックス)

たまにコージーミステリーを読みたくなる。今回は〈英国王妃の事件ファイル〉シリーズの第1巻。日本でも現在17巻まで翻訳されている人気シリーズとなっている。 コージーミステリーの中でも上位に来る面白さ。主人公が短絡的に行動することで状況が悪くなり…

買った本、気になる本

★古本を買った。 マーゴ・ラナガン『ブラックジュース』(河出書房新社) コリン・デクスター『消えた装身具』(ハヤカワ・ミステリ文庫) ★東京創元社のメルマガで気になる12月刊行作品 シヴォーン・ダウド『すばやい澄んだ叫び』 フランシス・ハーディング『さ…

黒木あるじ『春のたましい 神祓いの記』(光文社)

黒木あるじ『春のたましい 神祓いの記』を読了。世界で大流行している感染症により、祭りや神事が行われなくなったことで、自我を失い暴走する神々に対するため、公的機関「祭祀保安協会」の九重十一が各地方を巡る、という連作短篇集。 収録作品 「まつりの…

サミュエル・アウグスト・ドゥーセ『スミルノ博士の日記』(中公文庫)

ドゥーセの『スミルノ博士の日記』を読了。かつて『世界推理小説大系』(東都書房)の第5巻として出たものを復刊、文庫化したものであるが、単なる復刊ではなく、当時の翻訳の底本として使われたドイツ語版と原書のスウェーデン語版を比較し、原書から省略され…

買った本

★新刊を買った。 ナイオ・マーシュ『楽員に弔花を』(論創海外ミステリ) ピエール・ヴェリー『アヴリルの相続人』(論創海外ミステリ) 『楽員に弔花を』は少し前に出たのだが、好評のためか配本が滞っていたようで、ようやく届いた。 ★古本を買った。 アーロン…

アンデシュ・デ・ラ・モッツ『山の王 (上・下)』(扶桑社ミステリー)

アンデシュ・デ・ラ・モッツの『山の王』を読了。北欧の警察小説は何作か読んできたが、上下巻にもかかわらずトップクラスの読みやすさであった。主人公のアスカーや犯人(山の王)を含め、何人かの視点でストーリーが展開する。主人公視点では警察小説の、犯…

陳舜臣『桃源亭へようこそ 中国料理店店主・陶展文の事件簿』(徳間文庫)

陳舜臣の『桃源亭へようこそ 中国料理店店主・陶展文の事件簿』を読了。 神戸で中国料理店を営む陶展文が活躍するシリーズの全短篇を収録した短篇集。最後の「幻の百花双瞳」だけはボーナストラックとして収められた、中国料理に纏わるノンシリーズ短篇であ…

買った本など

★今年も東京創元社の復刊フェアから以下の本を買った。 F・W・クロフツ『フレンチ警部の多忙な休暇』 ドロシー・L・セイヤーズ『死体をどうぞ』 ビル・S・バリンジャー『煙で描いた肖像画』 フランシス・アイルズ『レディに捧げる殺人物語』 ヒラリー・ウォ…

ローレンス・ブロック『エイレングラフ弁護士の事件簿』(文春文庫)

先月出たばかりのローレンス・ブロックの短篇集『エイレングラフ弁護士の事件簿』を読む。 どんな被告人も無罪にしてしまうエイレングラフ弁護士が活躍する短篇集。どんな被告人も、ということはつまりそれが真犯人であろうとも、ということだ。 軽やかな読…