積ん読崩しの日々

ミステリ・SF・ホラーを中心に

矢樹純『血腐れ』(新潮文庫)

収録作品

「魂疫」

「血腐れ」

「骨煤」

「爪穢し」

「声失せ」

「影祓え」

 

 楽しみにしていた作品ということもあるが、これはちょっと忘れがたい素晴らしい短篇集だった。ホラーとしてもミステリとしてもレベルが高く、二つのジャンルを最大限に楽しめるように計算し尽くされている。一話読み終えたときに「この話がベストだな」と思うのだが、次の話を読むたびに「いやこれも良いな」となっていくので、結局ベストは決められない。どの短篇も、最後の一行まで物語がどこに着地するのか予想ができない。

 

★本を買った。

森見登美彦『恋文の技術【新版】』(ポプラ文庫)

『アンソロジー 舞台!』(創元文芸文庫)

 『恋文の技術』の出版15周年記念として新版が出た。初版限定で書き下ろし短篇小冊子が付くということで購入。最後に読んだのは10年以上前なので久しぶりに再読しようかな。